商鞅
大好きな中国ドラマ『ミーユエ』
『ミーユエ』と『キンダム』で中国の戦国時代の秦はほぼ網羅した気になりますよね〜
完結してる『ミーユエ』。
商鞅に始まり兵馬俑で終えるって、あれやこれや全部盛り‼️じゃないですか。
この機会に、自分の記憶の整理も兼ねて、振り返ってみることにしました。
戦国時代で、私が絶対に外せない人は3人。
映画の吉沢亮さん、素敵でした❤️
武霊王
趙の王で、胡服騎射の人。
そして 商鞅
その商鞅がいきなりの登場ですよ!
興奮するなと言う方が無理な話。
『ミーユエ』は掴みから完璧です!
始皇帝は説明は要らないでしょう。
武霊王は、革新者・イノベーターだと思うのです。
武霊王が起こした革新が胡服騎射。
胡服騎射は、平野以外でも戦えるとか、機動力の高さといった軍事的革新だけでなく、勝手に下に見ていた人たちの様式を取り入れる精神的な革新でもあります。
戦車や歩兵だけでなく騎馬による戦闘が本格化したことで、結果的に統一の足を速めたと思っています。
ガンダムシリーズのモビルスーツという兵器が使われるようになった感じですかね。
それまでも戦闘機や戦車はあったけど、人間が直接ロボットの中に乗り込んで操縦するモビルスーツの登場で戦いのフェーズが1つ上がった、みたいな。
そして、商鞅。
武霊王の胡服騎射で戦闘のフェーズが上がったと書きましたが、商鞅が行った変法はこれによって、人間社会全体のフェーズを1段回上げたと思うのです。
法による統治・・・と書くと、現代の私たちが考える罪刑法定主義の刑法を作った感じがします。
勿論それもあるようですが、それだけに留まらず、成人男性は分家させて新たな農地の開拓を促すといった個人のレベルから、国を県に分ける県制、人民把握の基本となる戸籍の整備、度量衡の統一といった全国レベルの制度改革と、とにかく幅広いのです。
更に注目は、徹底した実力主義‼️
戦争、農業、紡績などの手工業、それらで成果を上げた者には爵位や免税などで報い、逆にたとえ王侯貴族でも成果を上げられなければ爵位を下げたり剥奪したり、怠ける庶民は奴隷に落とすというのですから、頑張る人・できる人はモチベーションが上がります。
これを本気でやれば、そりゃあ秦の国力はダダ上がりでしょう。
こうして構築された中央集権の思想は完全に現代中国と地続きでもあると思います。
歴史的に中国の政治体制の特徴は皇帝を頂点とする中央集権体制で、それは秦の始皇帝に始まり、王朝が変わろうと、支配する民族が変わろうとその体制が変わることはありませんでした。
現代は皇帝とは言いませんし、世襲でもありませんが、国家主席という1人に権力が集中する体制の基本的姿勢は、清朝までの中国と変わらないように見えます。
私は春秋戦国時代の中国を勉強した時、中国を統一したのがどうして秦だったんだろう?
どうして趙ではなかったんだろう?と思いました。
夏王朝から続く中華の正統(?)でいくなら、韓・魏・趙のいずれかで、この3国であり得たとしたら趙だと思いました。
武霊王という軍事のイノベーターが出現し、無敵の廉頗将軍と怒髪天の藺相如がいたんですよ?
キングダムで大人気の李牧も趙の人です。
ただ、趙がトップに恵まれなかったのは間違いないありません。
対する秦は孝公→恵文王→昭王→始皇帝と圧巻なくらい明君が続きましたからね〜
名君のもと、中央集権体制が整い、一気に中国を統一したという感じでしょうか。
一方でトップが暗君だと中央集権体制は国を一気に傾ける体制でもあると思うんです。
にもかかわらず始皇帝以後、中国の国家体制はずっと1人を頂点とする中央集権であり続けました。
その始まりが商鞅だと考えると、感慨深いな〜と思います。
この体制の最大の弱点は、トップに立つ皇帝が世襲制のため、能力が担保されないことではないでしょうか。
銀河英雄伝説でヤン・ウェンリーが専制政治を否定する理由の一部で言ってました。
「(ラインハルト のような)聡明な君主の出現は稀だ」と。
そう考えると、現代の中国って怖くないですか?
ラインハルト の次の皇帝がロイエンタールで、次がヒルダ・・・みたいなことになったらずーっと帝国の圧勝じゃないですか⁉️
現代はアメリカ🆚中国の構図になってるわけで、しかも帝国じゃなくて中国のトップは常に優秀となると・・・・・民主主義国家は勝てますかね?